2021年8月、人生初の帯状疱疹になりました。
帯状疱疹といえば、ストレス病と言われるくらい疲れやストレスと密接に関係する病。
そんな自覚の全くない私にそれは本当に突然にやって来ました。
帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルスで、水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でも帯状疱疹になる可能性があります。
初期の症状だと気付きにくいことが多く、私のように知識がないと謎の痛みに苦しめられ不安な気持ちにさせられます。
それなのに、早めに受診しないと症状が悪化し長引く恐れもあるのです。
この記事は、私の場合の症状と進行状況をまとめたものになります。
今まさにそんな症状に悩んでいる方、まだかかった事のない方への予備知識としての参考になりますと幸いです。
それは謎の痛みから始まる(発症〜1週間)
8月某日。下腹部右側、骨盤の内側辺りに軽い痛みを感じました。
ちょうど生理周期の排卵時期でもあったため、いつもの排卵痛かな?
とも思いましたが、いつもと少し様子が違っていました。
排卵痛の場合、チクチクやシクシクする痛みが2〜3日程度で治まりますが、その痛みがいつもより痛くなかなか治リません。時折激痛も走ります。
少し気になったので、婦人科の超音波検査で卵巣の様子を見てもらいました。
医師には、「少し腫れている感じがあるから、念のために詳しい検査もしてみてたら?」と勧められます。
婦人科の内診台に乗るのは少し抵抗感があり、どうしたものかと迷っているその間もずっと痛みは続いていました。
そして、排卵痛とは明らかに異なる症状が現れます。
腰裏あたりに筋肉痛のような痛みと太ももの側面に電気がビリビリと走るようなしびれるような痛み、針で刺したような痛みが現れ始めたのです。
この時、卵巣に何かがあると思い込んでいる私はその方面の検索ばかりしていて、
「こんなに痛いのは何か悪い病気なのでは?」と不安でいっぱいになりました。
ただ、不思議なのが太もも側面のしびれ痛。
卵巣と太ももの関連性が全く分かりません。
痛みはさらに増し赤いブツブツが出る(1週間〜2週間)
痛みは一向に治まる気配がなく、更に増していきます。
そのうち腰裏のあたりの痛みは激しくなり、その痛みが脇腹にも広がっていきました。
それまでは、間隔を空けて痛かったものが常に痛い状態。
夜はぐっすり寝られないし、寝返りを打つのが辛く起き上がる時は手の支えがないと起き上がれません。
体の痛みもひどく、立ったり座ったりがしんどい。
生活に支障があるレベルでかなりのストレスを感じるようになっていました。
これらの症状が体の右側だけに起こります。
いよいよ婦人科の内診台に乗る決心がついて、いつ受診しようかなと考え始めたその夜、お風呂に入る時にふと太ももを見ると赤いブツブツが出ていました。
その時点でもまだピンと来ていない私は「家の中に侵入した毛虫か何かに刺されたのかな?」
などと思い、そのまま眠りにつきます。
太もも付け根の側面に出始めた帯状疱疹
皮膚科を受診 帯状疱疹と診断される
翌朝、通勤の電車に揺られながら赤いブツブツのことを考えていると、私の微かな記憶の中から帯状疱疹の文字が浮かび上がります。
まさかとは思いながらもすぐさま、『帯状疱疹』をネットで検索。
そこに記されていた症状は次のようなものでした。
全て合致する!
すぐに職場近くの皮膚科に行くと秒で「帯状疱疹です。」と言われました。
やっと診断がついてホッとした思いと、私が帯状疱疹になるのか?というちょっと信じられない思いとが入り混じった複雑な気持ちでした。
私は自分自身でストレス耐性は強い方だと思っていました。
どんなにストレスがかかることがあっても食欲がなくなる、眠れなくなる、胃潰瘍になるなど、ストレス反応が体に影響を及ぼすことはなかったし、帯状疱疹の症状が出た時も特に激しいストレスを感じていた訳ではありません。
最初の痛みからこの間、2週間ほど。
発疹が出た頃には痛みのピークは峠を越していました。
後から振り返ると、皮膚科を受診する前の発症から10日目あたりが体には一番堪える時期でした。
抗ウイルス薬を飲み始めるとアレルギー反応が出る
皮膚科では痛み止めのロキソニンと抗ウイルス薬の錠剤と軟膏を処方されました。
軟膏は1日2〜3回塗布。
抗ウイルス薬の錠剤は朝昼夜と1日3回、5日間服用するよう言われ、途中で止める事なく処方した分量を全て飲み切るように言われました。
受診した日の昼と夜、翌日の朝と昼の4回服用した午後、また体に異変が現れます。
両足の太もも前面に赤い小さな点々が大量に出てきました。
これも帯状疱疹の反応の一部なのかな?と思ったりもしましたが、職場を出る頃には痒くて堪らず、そのまま家まで帰る自信がなかったので薬局で痒み止めの薬を買って駅のトイレで塗って帰りました。
自宅で母親に事情を話すと、「薬のアレルギーなんじゃない?」と言われてハッとします。
私はこれまでどんな薬でもアレルギー反応が出たことがなかったので思いもしませんでしたが、もしかしたらそうなのかも?
その日はあいにく受診した皮膚科が休診日だったので、処方された薬局に問い合わせてみます。
症状を伝えると「アレルギーの可能性もありますが、伺った状況だとすぐにどうこうなることはありません。呼吸が苦しくなったり熱が出るようでしたら救急外来を受診してください。」
と言われ、翌日もう一度皮膚科を受診することにしました。
その日の夜は抗ウイルス薬を飲むのを控えました。すると、翌朝は小さい赤い点々と痒みが少し落ち着いたように感じました。
そして、朝一番ですぐ皮膚科を受診。先生に症状を見せ状況を伝えると思いがけない言葉が返ってきます。
「あせもです。」
は?あせも???(心の声)
私:「いや、先生。あせもなんてここ何十年も出たことないんですけど。」
医師:「歳も取ったらいろんなものが出てくるから。」
私:「アレルギーなのでは?昨夜は抗ウイルス薬を飲むのを控えたんですけど。」
医師:「アレルギーなら体の一部ではなく全体に出るはずだから。抗ウイルス薬は止めないで最後まで飲んで。」
夏も終わりに差しかかり、汗を大量にかいた覚えもなくどうしても納得がいかない私でしたが、ひとまず抗ウイルス薬の服用を再開しました。
すると、また両足の太もも前面の赤い小さな点々がひどくなり、掻きむしりたくなるような痒さに襲われます。
翌日、違う皮膚科を受診し診てもらうとアレルギーだと言われました。
皮膚科の先生なのにアレルギーとあせもの診断もつかないなんて!と少々怒りを覚えました。
発症から約1ヶ月ほどで収束
別の病院では、種類の違う抗ウイルス薬を処方してもらいました。
最初の薬と成分が被っている物もあるせいか反応は出ましたが、赤い点々も痒さも10分の1ぐらいに抑えられました。
薬を飲まないとウィスルの動きを完全に抑えられないので飲まざるを得ないですが、飲むと痒い。
発症から2週間〜3週間あたりは抗ウイルス薬を飲まないと体が痛いし、飲むと太ももが痒いし。どっちを取るかのせめぎ合い。様子を見ながら出された抗ウイルス薬をなんとか飲み切りました。
帯状疱疹の赤い斑点の方は中に水ぶくれができ、それが次第に乾燥してカサカサになって治っていきました。
抗ウイルス薬のせいか、気分がひどく落ち込み、何もかもが嫌になってしまう期間が1週間ほど続きましたが、薬を飲み終えたらそんな気持ちも治ってきました。
アレルギーの赤い点々も茶色い色素沈着が太ももに残り、時間が経つごとに薄くはなってきましたが、発症から3ヶ月ほど経った今もまだ太ももの付け根に残っています。
こうして私の帯状疱疹との痛くて痒い戦いが終わっていきました。
まとめ
帯状疱疹は水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でもなりうる病気です。
疲れやストレスに深く関係がありますが、加齢も影響が大きく50代以上になると発症率が上がります。
また、最近では若い人の発症も増えていて、コロナ禍によるストレスのせいか帯状疱疹で病院を訪れる人も増えているそうです。
帯状疱疹を見逃さないポイントはピリピリ、チクチク、ズキズキなどの神経痛です。
それが、体の右側、もしくは左側のどちらか片方だけに出ます。
この時点で病院を訪れる方は少ないようですが、赤い斑点が出てきたら3日以内に受診するようにしてください!
忙しいからと後回しにすると症状が長引き、悪化する可能性もあります。
治りかかっていても体の中でウイルスが完全におとなしくなっていないこともあるので、自己判断で勝手に薬を止めないようにしましょう。勝手に止めるとぶり返してきたりします。
もしも、抗ウイルス薬を服用して赤い点々が出たらアレルギーを疑ってみてください。私のように薬のアレルギーがない人でも出る可能性があります。
そして、帯状疱疹は大抵の人は一度かかったら一生かからないそうです。(一部例外もあり)
この記事が何かのお役に立てますと幸いです。
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